ピソラ関連に関する決議について
下記の通り、質問を頂きましたので対象会社に中継しました。
- 中継日:2025年9月22日
- 回答期限:2025年9月29日
質問(原文そのまま)
株式会社串カツ田中ホールディングス
取締役会 御中
代表取締役社長 CEO 坂本壽男 様
2025年9月16日決議(ピソラ関連)に関する適時開示の充足性、前提条件の有効性、およびガバナンス対応についての公開照会
拝啓
当方は貴社の投資家として、2025年9月16日に貴社が公表した株式会社ピソラ(以下、ピソラ)の完全子会社化および新株予約権の全部取得に関する一連の決議・開示内容に、重大な疑義を抱いております。貴社が同日付で関東財務局長に提出した有価証券届出書によれば、ピソラの新株予約権47,450個の全部取得(第一回13,950個・第二回33,500個)を前提とし、そのうち21,950個を齊藤悟志氏から、25,500個を鬼界友則氏から取得する構造が明示されています。さらに、齊藤氏は他の役職員保有分を買い集めたうえで貴社へ譲渡する手順が記載されています。払込期日はいずれも12月1日であり、第三者割当の手取金はピソラ取得に係る借入金の一部返済に充当する方針が示されています。
このピソラ側の重要決議と貴社決議の同日性に照らし、見過ごせない事実があります。すなわち、同じ9月16日にNasdaq上場企業である株式会社rYojbabaにおいて齊藤悟志氏(取締役CFO)が辞任届を提出し、その理由として株主・経営陣・従業員との紛争により信頼関係の再構築が困難であること、心身の健康状態の悪化等が9月19日付で公表されています。しかも、9月5日には同社監査役会が辞任勧奨の意見を表明していた経緯が開示されています。これらは同氏の職務執行能力や利害関係管理に関わる重大な事実です。
さらに重要なのは、齊藤氏がピソラの社外取締役として会社決議に関与し得る地位にある点です。買収の前提となる相手方(ピソラ)内部の意思決定に直結するキーパーソンであり、デューデリジェンス上の最重要論点であることは明白です。
にもかかわらず、貴社の同日提出の有価証券届出書では、「参照書類の補完情報」につき“変更なし”としています。すなわち、投資判断に重要な影響を及ぼし得る主要売主かつ相手方社外取締役の辞任届提出(紛争・健康問題)という9/16の新規事象を、届出書やリスク要因等へ織り込まなかったことになります。これは、投資家保護の観点から看過できません。
また、新株予約権47,450個の取得予定価額の合計は696百万円との業界掲載資料があり、そのうち鬼界氏分374百万円が明示されています。この差額から、齊藤氏分は約322百万円と推計されます。主要対価受領者に同日の辞任・紛争事由が存在する以上、その事実と評価を9/16開示に反映すべきか、あるいは少なくとも補足開示で明確化すべきかを直ちに検討・説明する責任が貴社にはあります。
ここで二つの可能性が浮かびます。
第一に、貴社が9/16時点でこれらの事実を認識していた場合、なぜ有価証券届出書や適時開示に即時反映しなかったのか。相手方キーパーソンの辞任・紛争・健康問題は、買収の前提条件(相手方決議の有効性・利害関係管理・表明保証・MAC条項等)や第三者割当の投資判断に直結する重要事実にほかなりません。
第二に、認識していなかった場合、貴社の情報収集・後発事象把握、そしてキーパーソンへの面談・バックグラウンド確認を含むデューデリジェンスの深度が根本から問われます。とりわけ、貴社届出書には割当先の保有方針を「口頭で確認」、反社会的勢力の確認を一部割当先のみに限定した旨が記載されており、これから上場企業のグループ会社となるピソラのその他社員に対するチェックされていません。この点だけを見てもガバナンスの脆弱さが露呈しています。
貴社は、ピソラ新株予約権の取得に際し、齊藤氏が他保有者分を買い集めてから譲渡するという利害の集中を伴うスキームを採用しています。価格妥当性の検証過程、交渉経緯、独立第三者の評価、利害関係人の関与排除、法的意見書の取得状況、相手方取締役会の議決手続(利害関係取扱い・意思能力の点検)など、プロセスの健全性を裏づける一次資料の提示なくして、投資家が公正性を信認することは困難です。
加えて、経営の独立性という観点から、背景事情の説明も不可欠です。公知のとおり、坂本壽男代表は新日本監査法人(現EY新日本)出身であり、貴社は2022年2月25日の株主総会で会計監査人をEY新日本から史彩監査法人に変更しています。これ自体は直ちに問題を意味するものではありませんが、本件の意思決定において職業的懐疑心と相互牽制(Recusal等)が十分機能したのか、議事録・助言記録などの証跡で示す必要があります。
なお、同じく新日本監査法人(現EY新日本)出身の齊藤氏が公認会計士資格を有することはSEC提出書類等で確認できます。市場の公正・透明性に資するべき立場にある人物が、同日に辞任届(紛争・健康問題)を提出しているという周辺事情は、貴社の適時開示と投資家説明において極めて重く扱われるべき事項です。米国上場直後に即日辞任をされた事実も鑑みると、齊藤氏はrYojbaba社側にも一切の説明をされていないように推察されるため、この点においても投資家にとっては関心の深いところです。
以上を踏まえ、当方は次の点について、本書到達後1週間以内に書面でのご回答と裏付け資料の提示を強く求めます。
まず、9/16当日の事実認識のタイムライン(社内外からの連絡・通報・助言の有無と時刻、法務・FAの関与状況、反映判断者と判断理由)を、具体的にお示しください。次に、ピソラ側の取締役会決議の適法性・有効性に関し、議事録(出席者・賛否・利害関係の取扱い)および弁護士意見書、ならびに契約上の前提条件・表明保証・解除事由(MAC条項等)に当該事情をどう織り込んだかを、条文抜粋とともに開示してください。さらに、齊藤氏面談の記録(実施日・内容・評価)、価格妥当性の算定プロセスと第三者評価の有無、「口頭確認」にとどめた理由とロックアップ実効性の確保策について、一次資料ベースで説明されたい。
あわせて、取得予定価額の内訳(当方把握では新株予約権696百万円、うち齊藤氏分約322百万円)と資金流出入の連関を、個別の相手先・個数・単価・算定基準まで含めて明らかにしてください。上記数値は業界配信資料の記載からの推計であり、貴社の一次開示での裏付けを要します。必要であれば、訂正有価証券届出書または追加の臨時報告書・適時開示によって、9/16同日事象の影響評価と前提条件の点検結果を速やかに補足すべきと考えます。
加えて、本件は通常の国内案件に比して、明らかに重要性が一段高い事案です。齊藤氏は8月14日に米国市場に上場した株式会社rYojbabaのCFOを務めていましたが、9月16日付で辞任届を提出しています。その経緯として株主・経営陣・従業員との紛争が存在し、心身の健康状態の悪化があることが9月19日に開示されています。米国上場企業の役員に紛争を伴う即日辞任が生じている以上、潜在的な訴訟の訴額水準・ディスカバリー負担・和解金の規模は米国基準で評価され得るのが通例であり、当該事実は貴社の投資判断・開示義務・契約前提(表明保証・補償・MAC等)に対し、通常の事案よりも格段に高い重大性を与えます。にもかかわらず、貴社は主要売主本人から米国側の紛争状況・法的助言内容・想定レンジ等について何ら聴取していないのか、あるいは聴取しながら補足開示もなく投資家に説明していないのか。いずれにせよ、米国訴訟リスクの前提を踏まえた厳格かつ迅速な追加開示と、契約条件・実行条件の見直し(必要に応じた訂正届出・臨時報告)が不可欠です。
最後に申し添えます。当方は既に、監査人(史彩監査法人)および東京証券取引所に対して、本件の同日性が開示・届出書にもたらす影響、相手方決議の有効性、投資家保護上の実質的リスクについて照会を行っております。本書は、まず貴社自身の説明責任を正面から問い、透明性の高い補足開示と前提条件の明確化を求めるものです。払込・実行が予定される12月1日までに、投資家が納得し得る説明と是正を講じてください。
敬具
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